潤活日記

超還爺のサイクルライフ

私設博物館は面白い!(4K動画)


桜も散り際、ぽかぽかの東京で私設博物館巡りをしてみました。
世に博物館は数々あれど、この私設博物館というのはどちらかというと個人レベルの収集品の展示場というイメージがありますが、それはそれでその意気を感じられて楽しいものでした。
さて、前回まで東京の古刹巡りをしていましたが、その折見つけて行ってみたかった所がありました、それが最初に訪れた「大名時計博物館」です。ここは陶芸家の故上口愚朗が生涯をかけて収集した数々、なんと本当に大名の屋敷跡の一角に展示されているという正に絶好の場所にある博物館。江戸時代の大名時計や昔の時を知る方法などを一気に観る事ができます。
滞在時間15分満足度★3
聞き及ぶところ何度か閉館の噂もあったようです。

勝山藩下屋敷跡


次に訪れたのは「日本カメラ博物館」
ここは 財団法人 日本写真機検査協会という団体が運営している博物館で、内外の名機や、各メーカーの歴代やらカメラに関する色々が展示されている。滞在時間10分満足度★2


そして調べる段階から気になっていたのが3ヶ所目の「送水口博物館」と言うところ。
ここはなんと新橋の繁華街の真ん中にある博物館。
送水口って何?とは思ったが確かに街中でよく見かける物ではある。
大型の建物が万一火災などを起こした場合、消火のために消防ポンプ車から水を送る時に使われるので通り沿いに設置され、消防ポンプ車から送水することで高層階まで水を送り上階ではホースを繋ぐだけで消火作業が出来るという設備の一部。
それが何で博物館かというと話せば長いが、元々は送水口を昔から作っていた老舗メーカーに、送水口に惹かれた人々から「是非歴史的な送水口の展示や情報を伝える施設を作って欲しい」と懇願されその意気に感じた社長が作ったという。そして全国の愛好家から個性的な送水口が設置された建物が解体されるという情報が入ると館長自ら出向いて交渉し廃棄される前に取り外すという地道な活動で集めているという。

この日は黄綬褒章も受賞した村上館長(社長)自らいろいろ説明をしてくださいました。
例えば送水管に書かれた文字がアルファベットかカタカナか漢字かで建物の建築された年代が概ね分かるらしい。
元々はイギリスでこうした仕組みが採用されていたものを日本人が持ち帰り建物に設置し始めた経緯があり戦前は英文字、戦中や戦後すぐは敵国語という事でカタカナ、そして我が国の法律で設置が義務づけされてからは漢字でと言う具合。そしてよく見ると規格は同じでもユニークなデザインの物も多い。この博物館では実際に触る事もでき、そうした経緯を知る事が出来る。入場無料で帰りに番号の打たれた来場記念品まで頂いた。
個人的にはとても楽しい時間だったので滞在時間35分 満足度★5。
因みに本もあるというので購入、ユニークな送水口が多数掲載されている。
博物館は本業の合間に週二日間だけのオープン、もし行かれるときは確認してからの方が良いと思います。


最後は「昭和のくらし博物館」戦後間もなくの一戸建て住宅を修復しながら残している。館長は大きな由緒ある立派な建物だけではなく、庶民の暮らしを展示することも必要という考え方で現在登録有形文化財となっている。滞在時間15分満足度★3

これを見るとマンガ「巨人の星」で、父の一徹が丸い食台をひっくり返すあのシーンが浮かんでくる。


思いつきで回った今回の「私設(ここが大事)博物館」でしたが私的には収穫があった。
満足度は施設の大小や知名度では測れない人それぞれの感じ方があるのだという事も実感した。
物事の何がきっかけで興味が湧くか分かりません、いろんな事に目を向けて直接話したり触れたり感じる機会が多いほど好奇心のスイッチが入るチャンスが巡ってくるものかも知れませんね。