潤活日記

超還爺のサイクルライフ

成長の軌跡

師走に入り いろいろ整理していたらこんなものが出てきた。

これは子供が所属していた小学生だけのマーチングバンドの時のノートです。


子供が小学生になる前、知り合いから紹介され小学生マーチングバンドの練習を見学に行ってみました。まず驚いたのは、初めて会う私に子ども達が「こんにちは」と口々に挨拶してくれるのだ、その頃そんなシチュエーションは無かったので正直戸惑う。広い練習場には100人近い子たち、まるで学校の校庭のように一年生から六年生までが混在し、管楽器や打楽器、鍵盤楽器にカラーガードと言われる旗を扱う子たちが和気藹々にそれぞれのパート練習をしていた。このバンドは選抜など無く、一年生も含め全ての子が参加して演奏演技をする。近くに行くと本当に小さくて、この子達が身長より大きな旗を扱うのだ。
   訪れたのは練習も終了間近、指導者から説明を受けていると、リーダーが皆に声かける、するとバラバラに練習していた子たちが練習場一杯に広がってあっと言う間に等間隔のカーブを描くようにきれいに整列した。
聞けばこれからその日の練習の成果を見るランスルーという仕上げの演奏が行われるらしい。 指導者が指揮台に上がりリズミカルに手を叩くと子ども達が一斉に楽器を構える、その統率されたキビキビした動きに目を見張った。指揮棒が振り下ろされると微妙に隊列が変化してゆく、そして一気に演奏が始まるとその迫力に度肝を抜かれた。「これが小学生の演奏か?」実は鼓笛隊程度を想像していた私はそのスピード感や演奏の潔さに唖然とした。 演奏しながらめまぐるしく隊列が変化し同時に旗を扱う子たちが小気味よくパフォーマンスを繰り広げる。この中に1・2年生もいるのだ。あっと言う間に翻弄されっぱなしの演奏が終わると一瞬静寂が訪れ、迎えに来た保護者達から拍手が起こる、私も感動し盛大に拍手を送っていた。
その後小学生になった子供は卒業までの六年間、日産スタジアム・横浜アリーナ、さいたまスーパーアリーナなど大きな舞台を毎年経験し、全国大会では日本一を獲得、全国大会の金賞常連団体となり、TVやラジオの特集番組で取り上げられたり企業CM撮影参加など、音楽は勿論、様々なことを体験し学んだようです。


このノートは楽譜や動き方を指示したもので、個々に注意するところを書き込んだりして、みな毎週土日にはこれを首からぶら下げ練習するので、年度末にはボロボロになる汗の染み込んだノート。もうすっかり大人になった我が子だが、そんなことが想い出されて、やはり努力の証として捨て難く、そっと元の所に戻した。

Shonan Dolphins Marching band 2011

余談ではありますが、2022年も県大会、関東大会とトップ通過して、子ども達は14回目の全国大会に挑みます。


追記:今年もマーチング全国大会では最高得点の金賞をいただき日本一になりました。
審査員から「表現力・演奏力はピカイチ、とても小学生とは思えない」と評価されるほど良い出来でした。

Shonan Dolphins 2022 全国大会