潤活日記

超還爺のサイクルライフ

100周年記念200Kmブルベ

5月にエントリーを済ませ、9/11の出走予定が延期になった記念ブルベ。フランスでブルベが始まって以来100周年を記念して世界中で記念ブルベが計画されています。
そして待ちに待ったこのブルベですが、失敗できないため8月に試走、その時わかった二つの問題。まずは迎賓館をスタートして郊外に出るまでの信号の山(信号峠)いくら早く走っても信号に捕まるだけで積み重なるロスタイム、それに続いて峠を幾つか登り更にアップダウンが続く山間のコース。そして湘南を経て六本木までのさらなる信号峠。元々予測はしていましたが200Kmという距離に似合わない厳しさ、そして延期を受けて9月にも時間をずらして試走をしてみましたがタイムは大きくは変わりません。2回とも制限時間ギリギリで完走が危ぶまれました。今までダメなら無理せず途中棄権すれば良いと逃げ道は作ってブルベを走ってきましたが、今回ばかりは日に日に不安が募ります。
さらに今月に入って300・400・600とこの半月で1,300キロを走って脚に相当なダメージを受けている事もあり前夜はなかなか寝付けなかったほど。ブルベだけのことではないが、そろそろ色々と折り合いを付ける時期に来ているのかもしれないということを含めて深刻に考えてしまいます。




試走の様子も上げてました。f(^_^)


スタート当日
スタート日時は指定範囲内で自らが決める申告制、天候など諸々からこの日の夜間スタートを申告したはずが予報が外れて雨、しかも今シーズンの最低気温で終日北風。なんだかなぁ?。

不安を抱えながら最寄り駅から電車に乗り輪行で新橋に着いたのは19時半、22時のスタートまでに迎賓館まで行けば良いのでまだ時間がある。とりあえず軒下で自転車をほぼ組み上げ最後の後輪を装着しようとした瞬間大変な事に気づいた。なんと自宅で自転車をバラして袋に入れた際に家に後輪の軸を置き忘れてきてしまった。・・・。正直終わったと思った。このまま再び袋に入れて帰るしか無いか。 とりあえず家に電話を入れてそれを伝えた、とその時「届ければ良いんでしょ」と息子の一言にその手があった!と一筋の光が見えた気がした「他にも有れば持ってゆくけど?」そうと決まれば一刻も早く来てもらいたいということで、なんと彼は一時間もたたないうちに到着して軸を受け取ることができた。「頑張ってね」と言い残して彼は再び改札の奥に消えていった。感謝でいっぱいになりながら最後の軸を装着して自転車は組み上がった。駅前のコーヒー店で一息ついたあと早速雨支度を整え新橋駅を出発し程なく迎賓館をスタートしました。

スタートしてしばらくは雨の都内を西に向かって走ります、夜間の雨で見難い上に気を抜くと金属のマンホールなどでスリップするので慎重に走るからスピードがなかなか上がらない。ただ、交通量は深夜のためかなり少なめで試走の時ほど信号に捕まらずトントン。多摩川を渡り八王子を経て高尾山方面へ、最初の大垂水峠を越え相模湖沿いを走ります。日付も変わった午前2:20最初のチェックポイント山梨県の上野原駅に到着。一息つく間もなく幾つものアップダウンと激坂の山間部へと入ってゆきます。登りはじめると街灯など一切無い暗闇、しかし、雨も止み時折月が見え隠れする山中をひたすら登ります。気温は7度登りでかいた汗が下りで冷えてモーレツに寒い。その繰り返しで早々と膝も悲鳴を上げます。だましだまし路面を這うようにして最大の難所牧馬峠を登り切りました。この頃になるとあたりは霧が流れ薄気味悪さも感じますが、ふとサイコンを見ると当初の予定に届かないスローペースで黄色信号がともります。 この先宮ヶ瀬湖まで行けば後は一気に海沿いまで下り基調、だがそれまではまだアップダウンが続きます。ふとタイムアウトが脳裏をよぎる。ブルベを初めてタイムアウトは一度もありませんが今回はさすがにキツイか。でも家族の応援もあるしここで諦めるわけにはいきません。白い息を吐きながらどうにか宮ヶ瀬湖を過ぎます。ここで長い下りに備えウルトラライトダウンを着込み一気に下りで遅れの挽回を図ります。日の出前、車は殆ど無くできる限りスピードアップして夜が明ける頃には茅ヶ崎の海岸沿いまで来ました。


暖かくやさしい陽ざしを浴びて黙々と二つ目のチェックポイント 小田急線片瀬江ノ島駅に到着。我が家はすぐ近く、まだ家族は寝ている時間帯だが安否報告のつもりで現在地をLINEで送り走り出します。北鎌倉あたりを過ぎ横浜を目指す、まだ6時台車は少なめで快調に橫浜の閑静な住宅街の山手を通り三つ目のチェックポイント 港も見える丘公園に到着。ここからが最も信号が多い最後の38キロ、山下公園から橫浜みなとみらいと進み再び多摩川を渡って東京へ戻ってきました。この頃はやや時間に余裕も作ることが出来てゆっくり朝食。品川の先泉岳寺を左折して渋谷方面へ、7月の五輪モニュメント巡り以来の原宿駅前の神宮橋、ここが最後のチェックポイント。もう残すは数キロ、私は歩いて行ってもゴールできる状態になるとやっと緊張が緩むもので、ようやく表参道をウインニングラン。青山霊園を経て六本木を過ぎて午前10:40ゴールの高倉交差点に到着してフィニッシュしました。昨夜の寒さが嘘のように暖かい陽ざしに思わずホットします。

この記念ジャージに袖を通して走りました。


このブルベで私の2021シーズンは終了です。
さらにこの記念200キロブルベを完走したことで、100周年記念バッジが頂けるだけでなく、200/300/400/600kmを通常一年間を通して完走することで獲得できるSR(スーパーランドナー)を今年は初めて月間でも達成するという二重の喜びが得られた最も厳しく最も充実したブルベとなりました。